スローフード運動は、さまざまなアイデアやプロジェクトを実現させながら、世界の「食の営み」を根本から変えるような数多くの成果を生み出してきました。また近年、日本でもスローフード運動が著しく進展しており、全国規模で具体的なアクションがなされようとしています。以下、その歴史を年表形式で見てみましょう。
1980 | イタリア・ブラにおいて、地方の食の保護やプロモーションなど、スローフード協会の中心的な活動が展開されはじめる。 |
1986 | ローマのスペイン広場にマクドナルドが出店。ファストフードへの危機感が高まり、「アルチゴーラ・スローフード」が誕生する。 |
国際スローフード協会設立大会(パリ)においてスローフード運動の哲学を文書にした、最初の「スローフード宣言」が採択される。 | |
1990 | 「スローフード出版」設立。 |
1992 | スローフード・ドイツが設立(ミュンスター)。 |
1993 | スローフード・スイスが設立(チューリヒ)。 |
1994 | スローフード国際大会(パレルモ)において、アルチゴーラ・スローフード協会から「スローフード・イタリア」と名称を変更する |
1996 | スローフード運動の考え方や、さまざまな国の食文化を発信していく機関誌『SLOW』が伊・独・英の三ヶ国語版で創刊される。 |
第一回「サローネ・デル・グスト」(味覚の祭典)が開催される(トリノ)。 | |
サローネ・デル・グストでの経験を契機として、「味の箱舟」(アルカ)計画が浮上する。 | |
1997 | 「五感の教育」に関する会議が開催され(ローマ)、教育現場に関わる会員を中心に協会が長年行なってきた「食育」プロジェクトが体系化される。 |
「味の方舟」宣言がなされ、科学委員会が3年をかけて集められた450種類のイタリアの産品を調査する。 | |
1999 | 「味の箱舟」計画を進めるために、その認定品目を「プレシディオ」と呼び、さまざまな支援策を展開。 |
2002 | スローフード・USAが設立(ニューヨーク)。 |
2003 | ナポリ国際大会において、新しい「スローフード宣言」が採択される。 |
2004 | 「食科学大学」設立。 |
第5回サローネ・デル・グスト開催(トリノ)。これと平行し、世界中の食の担い手が一堂に会して第1回「テッラ・マードレ」が開催される。 | |
スローフード・ジャパンの設立が承認される(10月)。 |